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2018年2月15日木曜日

入念な指導と美しい摺りの、塩町えんぶり組。八戸えんぶり2018

塩町えんぶり組の練習を見学してきました
初めて塩町(しおちょう)えんぶり組の宿(練習場所)にお邪魔してきました。昨年のお庭えんぶりで初めて塩町を見て、お囃子の素晴らしさ、子供達の丁寧な舞い、そして太夫の独特な摺りに感動し、とても気になっている組の一つでした。
特に太鼓の演奏の素晴らしさに「塩町の太鼓の人マジうますぎてやばい」とSNSで一人で騒いでいたら、ラッキーなことにご本人と繋がることができ、念願叶って練習を見学させていただくことができました。
この組の素晴らしさは「入念な練習の賜物」だと思います。
見学させていただいて感じた塩町えんぶり組の素晴らしさを当ブログなりにお伝えしていきます。


熱心で入念な指導と伝統を受け継ぐ文化
毎年いろいろな組を見学させていただいていますが、初めて塩町の練習を見学させていただいて感じたのは「ものすごく丁寧に指導している」と言うことです。

大人数ながら一人一人がとても綺麗に舞っていて、指導が行き渡っているのを感じました。
なんでも地元の柏崎小学校の子供達に声がけをして子供達を募り、10月から練習を始めているそうです。月に2回練習をし、2月からは毎日練習を行っているとか。
その成果もあってか、塩町には「子供同士で伝統を受け継ぐ文化」が根付いているように感じました。



こちらの写真は大きなお兄さんが小学生の子に鯛釣舞(※)を教えている様子。手先や足の動き、鯛が釣り竿にかかった時の竿の揺らし方、一つ一つを事細かに教えていました。
小学校を卒業すると指導は一旦終わるそうですが、高校生の子供達も自主的に参加しているそうです。
※塩町では恵比寿舞を鯛釣舞と呼ぶそうです


そういった熱心な指導の成果もあって、塩町の子供達は、大所帯ながら一人一人がとても丁寧に舞っている印象でした。
上の写真のように、一つ一つのポーズがとても綺麗でとても様になります。ピシッと揃っていて、美しい。
動画も撮りましたので、ご覧ください。


八戸えんぶりに先立って更上閣で行われた観光客向けの公演では、この丁寧な祝福芸に完成や拍手が沸き起こっていました。


僕もこの日は「写真記録係」として組の衣装を着て参加させていただきましたが、西日本からお越しになったと思われる観光客の皆さん達は、口々に「素晴らしかったです」「感動しました」と声をかけてくださいました。
一切手抜きのない丁寧な指導が、観光客の皆さんの感動へとつながったのだと思います。


烏帽子を振る独特の動きと
ほんの一瞬だけ見せる格好良いポーズ
塩町の美しさは、太夫の摺り(すり:太夫の舞のこと)にも健在です。
塩町は動きの激しい「どうさいえんぶり」。
ですが、ジャンギをジャンジャン鳴らしながら激しくするのとはまた一味違い、腰を低くした時に烏帽子を独特の動き(8の字みたいな感じ?)で振るのが特徴です。
内側を向いて摺ることが多いので、カメラマン目線でいうと写真を撮るのが難しい摺りでもあります。が、しかし、塩町の太夫は一瞬だけ格好良くなる瞬間があります。
その一つが、上の写真の瞬間です。腰を低くしていた太夫が立ち上がった瞬間、一瞬だけこのポーズをとります。



毎年いろいろなえんぶり組を見ていますが、僕が行ったことのある10箇所前後のえんぶり組の中でも、塩町の指導の丁寧さは上位に入ると思います。
大人数ながらこれだけのクオリティを維持するのは大変だと思いますが、高校生達が自主的に指導する風土があって、子供達も仲良く楽しく取り組んでいるという印象でした。


そして摺りも他の組にはない独特の動きがあって、とても素晴らしいものでした。ぜひ他の組と見比べて、その違いを感じ取ってみてください。
これからも長くお付き合いしていきたい、素晴らしいえんぶり組でした。
また一つ、好きなえんぶり組が増えてしまいましたっ!


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