2018年の内丸えんぶり組の表情をお届けします。
中居林えんぶり組と並んで大好きな組が内丸えんぶり組です。
人望の厚い親方の歌声、激しくて格好いい太夫の摺り、そして幼児から高校生まで幅広い年齢層の表情豊かな子供達。
この組に漂う元気な雰囲気は、えんぶりの明るい未来を感じさせてくれます。
今回は2018年の八戸えんぶりで撮影した内丸えんぶり組の表情をダイジェストでお伝えして行きます。
元気で表情豊かな、街のえんぶり組。
内丸えんぶり組はとにかく子供達が多くいつも賑やか!そして太夫の摺りは「めちゃくちゃ激しい系」の見応えのある摺りが特徴です。毎年宿(練習場所)にお邪魔していますが、子供達がとても人懐っこくて元気!いつも賑やかな雰囲気の漂う、とても活気のあるえんぶり組です。
親方の歌声に合わせて摺る、キレのある太夫。
八戸えんぶりには今年33組のえんぶり組が参加しましたが、その中でも内丸の太夫の摺りは特に激しい方ではないでしょうか。
右手にジャンギ(木の棒みたいな例のアレ)、左手には扇子を持って、内向きにブルンブルン、外向きにブルンブルンと、ものすごく激しく体を振ります。もうほんと、ブルンブルンと激しく振るのでとても見ごたえがあります。そして、そのブルンブルンと体を振る一瞬の動作の中に、太夫の「一番格好良い瞬間」があります。
その一瞬がこちら。
なんつーか、これぞえんぶり!って感じの一瞬ですよね。太夫の摺りは組のよってかなり異なりますが、内丸の摺りはとても分かりやすくてえんぶり初心者にも理解しやすいと思います。
ずーっと見入ってしまう「スタンダードな摺り」とでも言えば良いでしょうか。格好いい瞬間がたくさんある組だと思います。
綺麗に揃った元気なお囃子。
内丸のお囃子は全体的に陽気な雰囲気が漂っていて、メンバーの皆さんの仲の良さを感じさせます。
元気で賑やかな、大勢の子供達。
内丸えんぶり組と言えば子供達の多さです。小学校入学前の子供達から高校生までざっと数えて20人前後の子供達が参加しています。
そしてその子供達は、とても元気で賑やか!年齢問わずみんなが仲良く楽しくえんぶりに取り組んでいて、その姿を見ているだけで僕はほんと、感動してファインダー越しに泣きそうになります。
子供達は年々大きくなって行きます。こちらは三社大祭では僕も同じ山車組で一緒にお囃子を練習している男の子。年々大きくなっていくかわいいこの子も、もうすぐ一年生です。立派に踊る姿がとても素晴らしかった!
そしてこの女の子も玉すだれの名人です。内丸の玉すだれの口上はとってもおめでたい内容で、そして客をどんどんいい気分にさせてくれるので、大好きです。
この写真は稲穂を持って「あーめでたいな めでたいな」と言っている様子。
大黒舞のお姉さん。内丸の大黒舞のシャッターチャンスはここ!右手を振り上げて、右上を見上げた瞬間が一番良い表情をしています。大きなお姉さんたちが小槌をもって息を揃えて舞うので、とても綺麗です。
そしてこの子。この子ですよ、内丸と言ったら。ひょうきんでかわいい男の子。今年も変顔を撮らせてくれました。今まで一番の最高傑作が取れました。17日の早朝、松リング広場でゆで卵を食べている時の一枚です。次は三社大祭で会おうね!
特に今年は小学6年生の恵比寿舞の男の子に感動しました。っていうか、毎年感動しています。内丸の恵比寿舞は2〜3人で舞うことが多いのですが、今年の八戸えんぶりではこちらの男の子が一人で舞うことが多い印象でした。
いつもは複数人で声を合わせて舞っている内丸の子が、一人で堂々と舞を披露している姿にとても感動しました。
ずーっと一つのえんぶり組を追いかけ続けていると、子供達の成長を深く感じる時があります。まるで親戚のおじさんにでもなったかのように、大きく成長し、上手になった姿に心が揺さぶられます。
慣れた手つきながらも、可愛らしく、そして頼もしく舞う姿に感動しました。
天摩親方の歌声あっての内丸えんぶり組
そして何と言っても、内丸えんぶり組といえば筆頭親方天摩さんの歌声です。太夫の摺りも、「田植え」の演目も、天摩さんは片手にマイクを持って最初から最後までその歌声を披露します。これが4日間も続きます。しかも1日に何度も公演するので、喉には大きな負担がかかります。
今年の八戸えんぶりは例年以上に冷え込みました。乾燥しきった氷点下の気温の中で歌い続けた天摩さんの姿にも、本当にジーンとくるものがありました。
今年のお庭えんぶりの最終日は、中居林えんぶり組と内丸えんぶり組が出演しました。最終公演の後に休憩小屋にお邪魔すると、天摩さんは声を枯らしてかすれた声で対応してくださいました。本番ではそれを感じさせなかった天摩さんの姿に、プロの精神を感じました。
(天摩さんにはマヌカハニーを配合したキャンディをお贈りしました。効き目抜群だったみたいです!)
えんぶりの未来を感じさせる
勢いのあるえんぶり組
今回は、大好きな内丸えんぶり組の2018年の姿をご紹介しました。2月17日から20日まで行われた八戸えんぶりが終わり少し経った3月3日、内丸えんぶり組は「天祈り(てのり)」という恒例行事を開催しました。
これは、内丸町内会や組の運営に協力してくれた人たちを招いてパーティーを開くというもの。毎年市内の式場で行われています。僕も毎年参加させていただいていて、例年財界や政界、町内会のあんな人やこんな人に交じって楽しい時間を過ごします。
で、この日の天祈りの直前、内丸えんぶり組の皆さんは、日頃お世話になっている三社大祭山車組の内丸親睦会、城下附
祭の山車小屋に出向きえんぶりを披露したそうです。
そして最後には、いつも練習場所となっている宿の前で、しっかりとえんぶり衣装を着て一通りの演目を披露。
披露後は宿に向かって深々とお辞儀をして、今年のえんぶりの日程を終えました。なんか、感動しちゃった。
そして最後は、烏帽子をかぶった太夫と親方衆が宿に入り、烏帽子を飾っている棚に柏手を打って深々とお辞儀をしていました。烏帽子には神様が宿っていると言われていますから、とても大切に扱うんですね。お神輿のようなかんじなのかな。
普段は取り組む人々の姿に感動しっぱなしのえんぶりですが、こういう一瞬を目にすると「あぁ、これは祭りではなく儀式なのだな」と感じます。
えんぶりは、なんとなくですが、「祭り」っていうより「儀式」っていう感じがするんですよね。それはきっと800年前の人々と思いは同じで、神様の存在を信じて、良い一年にしようという人々の思いがあるからだと思うんです。
内丸えんぶり組の子供達を大切にする姿や、親方の情熱、太夫の完璧で格好いい摺りから「えんぶりの未来は明るい」と感じた、今年の内丸えんぶり組でした。
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