八戸えんぶりに来る前に知っておきたい情報を一挙紹介!
青森県八戸市で毎年2月17日~20日に開催される伝統芸能「八戸えんぶり」。
伝統芸能と言っても、参加する団体は八戸市、南部町、階上町から、凡そ40組!小学校入学前の子供たちから人生の大ベテランまで、全年齢層の人々が参加する大変大規模な伝統芸能のお祭りです。
またの名を「豊年祭」と言って、烏帽子を被った3~5人の太夫(たゆう)と呼ばれる男たちのカッコいい舞いや、こどもたちによる恵比寿舞、大黒舞、松の舞等の祝福芸でその年の豊作を願う儀式的な側面を持ちます。
烏帽子には神が宿るとされています。それを被った太夫たちの舞いは「摺り(すり)」と呼ばれ、稲作を模したとされる所作はまさに地面に願いを摺り込むかのような、神事の様な雰囲気を醸し出し、観覧客は白い息を吐いて舞うその姿に涙します。
こども達の芸では笑い、そして太夫たちの摺りに涙する、ドラマチックで格好良くて、郷土愛に満ちたお祭り「八戸えんぶり」の見どころを、当ブログならではの視点でお伝えしていきます。
今回は「準備編」と題して、観光客のみなさんが八戸えんぶりに来訪される際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
【1】まずはチケット予約や情報収集を!
八戸えんぶりは2月17日朝7時からの奉納から始まり、2月20日の夜まで八戸市中心街の様々な場所でえんぶり公演が行われます。
日程は毎年、曜日にかかわらず2月17日から20日までです。
主な公演場所や時間、出演するえんぶり組についての情報は下記のサイトに掲載されています。
事務局の八戸観光コンベンション協会など、下記のサイトで確認できます。
八戸観光コンベンション協会 http://www.hachinohe-cb.jp/
八戸観光navi https://hachinohe-kanko.com/
【2】宿泊施設や交通機関は?服装は?
中心街のホテルが便利
八戸えんぶりの公演のほとんどは、八戸市中心街で行われます。
八戸市中心街は大きなデパートや商店が立ち並ぶ場所ではありますが、範囲が狭いため全ての会場が徒歩圏内。
八戸市中心街のホテルであれば、苦労することはないでしょう。
メイン会場となる八戸市庁に近いホテルに泊まるのがオススメ。
八戸グランドホテル、ダイワロイネット、スマイルホテル八戸などが市庁に近いです。
中心街までの行き方
中心街の最寄駅は「JR本八戸駅」です。「八戸駅」ではなく「本八戸駅」なので注意。
新幹線でお越しの場合は、八戸駅で下車後JR八戸線に乗り換え「本八戸駅」を目指してください。
または、JR八戸駅前のバスターミナルから八戸市中心街方面行きの八戸市営バスか南部バスでもOKです。
八戸は県内第二の都市とはいえ、田舎です。電車の本数にご注意を!
三沢空港着の飛行機の場合は、八戸行きの連絡バスに乗り、「八戸八日町」で降りてください。
食事はどうする?
中心街には飲食店がたくさんありますので、困ることはないでしょう。
メイン会場となる八戸市庁前には出店がずらりと並びます。
お酒を飲めるお店も数えきれないほどありますので、夜にちょっと一杯飲みに行くのも困ることはありません。
地酒の陸奥八仙や八鶴、桃川、菊駒などをぜひご賞味くださいませ!
夜は「みろく横丁」へどうぞ!
十分な防寒を!
この時期は一年で最も寒い時期にあたります。最高気温ですらマイナスの日もありますので、十分な防寒対策が必要です。
また、足元が滑りやすかったり、積雪があったりする場合もありますので、歩きやすく雪の入りにくい靴の方が良いでしょう。
寒くなると耳が冷えて痛くなるので、頭を覆う帽子や耳あてがあると安心です。
【3】混雑状況は?事前のチケット予約は必要?
予約制の「お庭えんぶり」の様子 |
混雑状況
■市庁前広場
一番込み合うのは、メイン会場となる八戸市庁前広場の「かがり火えんぶり」です。
一番込み合うのは、メイン会場となる八戸市庁前広場の「かがり火えんぶり」です。
ステージの前には座席が用意されますが、立ち見も出るほどの人気。もし座ってみたいならば、公演30分前には会場に到着して、出店で販売している美味しいお酒や食べ物を楽しみながら待つと良いでしょう。
■2月17日の一斉摺り
一斉摺りは、八戸市中心街の表通り(三日町・十三日町)と裏通り(六日町)、そして表通りと裏通りを繋ぐヤグラ横丁で、全てのえんぶり組が狼煙と共にえんぶりを披露するというもの。まさに圧巻の瞬間です。
混雑状況としては、表通りはものすごく混み合って大変なことになりますが、裏通りは空いていることが多いです。
したがって、特にお目当ての組が無いという場合は、迷わず裏通りに行くのが良いでしょう。
表通りはマナーの悪いカメラマンも多く、毎年・・・・とても残念な気持ちにさせられます。
■2月17日の一斉摺り
一斉摺りは、八戸市中心街の表通り(三日町・十三日町)と裏通り(六日町)、そして表通りと裏通りを繋ぐヤグラ横丁で、全てのえんぶり組が狼煙と共にえんぶりを披露するというもの。まさに圧巻の瞬間です。
混雑状況としては、表通りはものすごく混み合って大変なことになりますが、裏通りは空いていることが多いです。
したがって、特にお目当ての組が無いという場合は、迷わず裏通りに行くのが良いでしょう。
表通りはマナーの悪いカメラマンも多く、毎年・・・・とても残念な気持ちにさせられます。
予約が必要!大人気の「お庭えんぶり」
期間中、八戸市中心街の施設「更上閣(こうじょうかく)」では、日本庭園で繰り広げられるえんぶり公演をゆっくりとみることができます。火鉢で暖まりながら、のんびりとえんぶりを鑑賞する豊かな時間。ご当地グルメ八戸せんべい汁と甘酒が付いてきます。
名物司会の柾谷伸夫さんによる、南部弁の柔らかな語り口も相まって、雰囲気は抜群!
別売で酒まんじゅうや日本酒もありますよ!熱燗を飲みながらのえんぶりは、ん〜格別!
チケット 2100円(税込)
実施期間 2月17日~20日
実施時間 16:00~/18:00~/20:00~
予約開始 毎年1月中旬の成人式が終わったころに発売されます
予約方法 八戸観光コンベンション協会の窓口又は電話で申し込み
詳細は・・・ http://www.hachinohe-cb.jp/
■お庭えんぶりのチケットは激戦!
八戸えんぶりが金曜日~日曜日に日程に重なる年は、お庭えんぶりが大変混み合う傾向にあります。
特に金曜日と土曜日は発売と同時に売り切れる回もあり、お目当ての回を確実にゲットしたい場合は、申し込み開始と共に窓口購入(又は電話予約)する必要があります。
金曜日以外の平日は取りやすい傾向にありますが、早めの方が安心でしょう。
■お庭えんぶりのチケットは激戦!
八戸えんぶりが金曜日~日曜日に日程に重なる年は、お庭えんぶりが大変混み合う傾向にあります。
特に金曜日と土曜日は発売と同時に売り切れる回もあり、お目当ての回を確実にゲットしたい場合は、申し込み開始と共に窓口購入(又は電話予約)する必要があります。
金曜日以外の平日は取りやすい傾向にありますが、早めの方が安心でしょう。
■当日券が出る可能性も?
お庭えんぶりは基本予約制で、人気の回は早い段階でチケットが売り切れます。
運が良ければ、当日券が発売されることもあります。当日券の購入は市庁前のお祭り本部のテントへ。
お庭えんぶりの雰囲気をちょっとだけどうぞ!
【4】えんぶりの公演場所は?
八戸えんぶりは主に八戸市中心街の各施設を主会場に行われますが、一部の公演は郊外で行われます。
八戸えんぶりには、主催者が行う公式の公演と各施設が独自に企画して行う非公式の公演があります。
主な公演場所は下記の通り。ただし、下記の情報は昨年までの情報を参考にしていますので、ご自身で事前に確認してからご来訪ください。
※マークは非公式公演
2月17日早朝の奉納の様子 |
中心街
[奉納]
2月17日の午前7時から、長者山新羅神社で奉納が行われる。全えんぶり組が参加
2月17日の午前7時から、長者山新羅神社で奉納が行われる。全えんぶり組が参加
[一斉摺り]
2月17日午前10時頃から、中心街の車道を通行止にして全てのえんぶり組が一斉に舞を披露する。圧巻。
[かがり火えんぶり]
八戸市庁前市民広場で毎晩開催(無料)
[えんぶり公演]
八戸市公会堂で開催(前売り900円・当日1000円)
八戸市公会堂で開催(前売り900円・当日1000円)
[お庭えんぶり]
詳細は前述の通り。NHK近く「更上閣(こうじょうかく)の日本庭園で行われる人気の公演。
[八戸ポータルミュージアムはっち(※)]
1階ひろばで行われる無料の公演
1階ひろばで行われる無料の公演
[南部会館(※)]
八戸市庁前。休憩所として無料開放されているほか、日本庭園で無料のえんぶり公演も(穴場)
[酒蔵見学(※)]
中心街にある酒蔵「八戸酒類八鶴工場」で期間中毎日は無料の酒蔵見学を実施。申し込み不要。
長者山新羅神社の境内には、前夜の16日からえんぶり組が集まり、夜通しお囃子が鳴り響きます |
郊外
[えんぶり撮影会]
八戸市博物館隣の「史跡根城の広場」で行われる写真愛好家向けの公演(入園料がかかる)
八戸市博物館隣の「史跡根城の広場」で行われる写真愛好家向けの公演(入園料がかかる)
[八食センター(※)]
市場内で行われます。私は未経験なので、詳細は八食センターのサイトへ。
[JR陸奥湊駅前(※)]
イサバのかっちゃで有名な市場街「陸奥湊」で、毎年2月18日朝9時からいくつかのえんぶり組が商店を巡ることも。
[是川縄文館(※)]
期間中に1日だけ地元の妻ノ神(さいのかみ)えんぶり組による鑑賞会が行われます。
陸奥湊駅での様子。運が良ければ市場の中でえんぶりが行われる。 |
市場は早朝から開いているので、早めに行ってお刺身とご飯でオリジナルの海鮮丼を作って食べるのも良いですね。 |
陸奥湊の楽しみ方ガイドはこちら
これ以外の場所で・・・
市内の各町内の家々や、中心街の店舗を各えんぶり組が巡り歩く「門つけ(かどつけ)」が行われます。
これはえんぶりのお祝いをするために各えんぶり組が独自に行うもので、どこでどの組が見られるかはわかりません。
えんぶり組にとってこの「門つけ」はとても大切な行事。各家々や商店がご祝儀を手渡します。
中心街の商店でも頻繁に姿が見られます。夜の「みろく横丁」では、お酒を飲んでいるとえんぶり組がやってきたりすることもあります。
みろく横丁で門つけに遭遇したら、1000円でも2000円でも、ぜひお財布の中からご祝儀を手渡してください。 もしかするとお囃子や摺り、祝福芸を披露してくれるかもしれませんよ!
【5】予約なしでお庭えんぶり気分が楽しめる穴場がある?
お庭えんぶりの予約が取れなかった!という方もご安心ください。
市庁前の「南部会館」では、お庭えんぶりと同じように日本庭園をバックにえんぶりを鑑賞できます。しかも入場無料!オススメです。お昼の公演と夜の公演があります。
詳しい公演時間は、南部会館のサイトでご確認ください。
南部会館の夜間公演の様子。暖かい館内から鑑賞できます。 気分はお庭えんぶり!しかも無料。 |
以上、今回は八戸えんぶり鑑賞ガイド準備編と題して、八戸に来訪される前に知っておくと便利な情報をご紹介しました。
とても寒い八戸ですが、白い息を吐いてえんぶりを披露する人々の姿はとても感動的で、心が温まります。
北国八戸に春を呼ぶえんぶりを、ぜひ皆さんもお楽しみください。
次回の記事では「マニアックな穴場スポット」をご紹介します。