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2016年2月15日月曜日

茅葺民家で鯨汁とえんぶり鑑賞!南郷ツーリズムモニターツアーに参加したよ♪


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茅葺屋根の古民家で鯨汁とえんぶり鑑賞を楽しみましたっ!
八戸観光コンベンション協会が行っている「南郷ツーリズム」。八戸市南郷地区をより多くの人に楽しんでもらおうと、様々な体験プログラムが楽しめる企画です。
2月13日、この南郷ツーリズムのモニターツアーに誘っていただいたて、喜んで参加してきました!
なんてったって、茅葺屋根の古民家で御膳をいただいて、さらに旦那様気分でえんぶりが鑑賞できるんですもの!こりゃ断る理由はない!ってことで参加してきましたよ〜!

(スマートフォンでのアクセスがPCを超えたので、今回から文字サイズを大きくしました。)


田舎を味わう、贅沢な時間。
今回のツアー内容は、南郷島守地区の古民家を再利用した施設「舘のやかた(たてのやかた)」で、島守地区ならではの語り部を聞きながら御膳をいただき、さらにその後に地元の伝統芸能「えんぶり」を鑑賞するというもの。
タイトルは「茅葺屋根の古民家 舘のやかたでえんぶり鑑賞&島守舘午前を楽しむモニターツアー」。タイトル長っ!
バスに乗って南郷へ向かい、のんびりと田舎の良さを味わうことができる忙しい現代人にとってはとても贅沢な時間です。


到着した場所「舘のやかた」は漢字で書くと「舘の館」となります。え?やかたのやかた??この施設があるのが 舘(たて)という地区なので「舘の館」という名称になったのだとか。ややこしいけどナイスなネーミング!
この施設、誰でも予約すれば低料金で利用することができます。集会でも良いですし、何か催しを開いても良いですね!中には囲炉裏、台所、大広間、浴室・・・などがあり、もう暮らせそうな勢い。っていうか、住みたい。


さぁでは、島守舘御膳をいただきましょ♪
さあさ、やってまいりましたよ!島守舘御膳(しまもりたてごぜん)が!
こちらの御膳、八戸観光コンベンション協会の方が島守地区にお住いのとあるお母さんに声をかけて実現したのだそうです。島守のおふくろの味ですよ♪
お母さんの語り部を聞きながらいただきます。


イワシは、舘の館で炭火で焼いたもの。脂がよく乗っていてあっという間にいただけるお味でございました。塩加減もバッチリ!


鯨の干し菜汁。南郷で鯨汁???と思うかもしれません。その昔、南郷地区は捕鯨の村でした。当時の島守村は捕鯨で潤った村だったようで、「嫁ぐなら鯨の漁師のところへ」とよく言われたのだそうです。"鯨御殿"もあったそうですよ〜!
のどかな山村・・・というイメージがありますが、漁師の村だったんですね。
語り部のお話を聞きながらいただくと、なんだかより一層味わい深く感じられます。
僕自身も鯨を食べた経験は数回しかないので、とても貴重な経験でした。意外と優しいお味♪


そして汁の中には、寒大根も、汁がよーく染み込んでいて、ものすごく美味しかったです!これだけ食べても大満足な感じ。


ご飯はヒエの入ったご飯。食糧難の時代は、米よりもヒエを多く入れて食べていたそうで、箸では中々掴めなかったそうです。ご飯茶碗を斜めにして集めて食べたのだとか。
今では想像もできないですね。今はこんなに美味しい白いご飯がいただける・・・本当に私たちの暮らしは恵まれているんだなと思います。
美味しいご飯、お代わりすればよかったなぁ。


豆腐の白和えは、ごまの香りが効いていて美味しかったです。お母さんによると、昔は食糧難でごまは中々手に入らなかったのだとか。お豆腐は島守のお豆腐屋さんのお豆腐。
お漬物は白菜ときゅうりでした、きゅうりは辛子漬けで1年ほど保つのだそうです。
いやぁ、なんだかすんごく満足!幸せすぎる。

お食事の後はえんぶり鑑賞!
南郷地区には幾つかのえんぶり組があります。えんぶりとは、青森県南や岩手県北に800年伝わる田植えの所作を模した伝統芸能。豊作祈願の舞を、太夫と呼ばれる男達が舞い、可愛らしい祝福芸を子供達が舞います。
今回は館の玄関口で座布団に座ってえんぶり鑑賞。
舞手との距離は1メートルもないくらいの至近距離での鑑賞で、とても満足満足でございましたっ!


今回の出演は島守地区の「荒谷えんぶり組」。親方のK氏は南郷地区の郷土芸能保存会の会長さんということもあって、とても熱心な指導をしているえんぶり組の一つです。
親方のお話を聞きながら、その昔の大金持ちの旦那様気分でえんぶりを鑑賞。なんて幸せな時間でしょうか!


荒谷の皆さんとは面識があったのですが、こうやってえんぶりを鑑賞したのは初めてでした。
「ハイッ!ハイッ!ハイッ!」と歯切れよく掛け声をかけていたのが印象的。太夫の舞いもシンプルながらに一瞬一瞬のポーズにキレがあり、とても様になる舞いでした。
キリッとした空気を持った、えんぶり組だと思います。
そしてやっぱり、えんぶりといえば子供達!
大黒舞いや恵比寿舞、そして荒谷は2種類のえんこえんこがあります。


子供達のまっすぐで一生懸命な姿勢に胸が打たれます。そして子供達を指導する地域の人たちの愛情も、本当に素晴らしいものだと思います。


子供達はこうやって地域を愛し、質の良い自尊心を育み、大人になっていくんですね。自分自身を誇れる大人になると思います。


そして荒谷といえば、80歳代の大先輩による「八戸舞」です。八戸舞は、やっている組が少ない演目の一つ。
名人が経験豊富なオーラたっぷりの素晴らしい芸を披露します。いやぁ、素晴らしかった。
子供達の元気な舞とは一味違う、熟練の舞です。
えんぶりってすげえな。地域を愛するってこういうことなんだろうな、となんだかガツンと胸を打たれました。


荒谷独特の演目をもう一つ。
荒谷には「苗代返し(なわしろがえし)」という演目があります。これは、その昔旦那様の前で一通り舞を披露した後に、旦那様が「もう少し見せて欲しい」とアンコールをしたことが始まりなのだとか。もちろんご祝儀もいっぱいもらえます。
きっとえんぶり組の人たちは喜んでこの舞を披露したのでしょう。
「苗代返し」とは、稲を取った水苗代(みずなわしろ)が残ってしまうので、これはもったいないからともう一度苗を植える作業のことだそうです。田畑の再利用ってわけです。
この作業がえんぶりの演目として残っているんですね!
なんとマニアックな話題!


えんぶり鑑賞の後は、近くの観光施設「朝もやの館」でお土産を買って、八戸市内に戻って終了。
ちょこっと楽しむにはものすごく満足度の高いツアーだと思います。
ぜひ商品化して欲しいなぁ!
一つ注文を出すとすれば、語り部の部分をもう少し長くして、内容を濃いものにして欲しいということ。もう一つは、えんぶりの披露は茅葺古民家をバックに外で披露しても良いと思います。寒い冬の季節は室内の方が良いですが、もし暖かい季節にもこのツアーを行うなら外でえんぶりをやってもいいかもしれませんね!

南郷で過ごす、田舎ならではのお料理と伝統芸能。
とても楽しい時間を過ごした休日でした!
大満足!


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