八戸の名所 蕪島で、うみねこたちの産卵が始まっています!
春の初めから夏の初め頃まで、三陸復興国立公園 種差海岸 の玄関口「蕪島(かぶしま)」では、3万羽〜4万羽ものうみねこが飛来します。
この場所は、人間がすぐそばにいってうみねこを観察できる珍しい場所。
この蕪島で、うみねこたちの求愛行動が見られる時期を迎えています。
争い、求愛、そして新しい命。
国内に70もあると言われているうみねこの繁殖地のうち、うみねこを間近で観察できるのは蕪島だけなんだそうです。
5月上旬、やっと暖かくなってくる八戸。
今年は暖かいというより、暑い日も多いですが、うみねこたちの産卵がピークを迎え始めています。
蕪島でじっくり、うみねこたちの「営み」を観察しました。
縄張り争い
小ぶりで丸っこい体がとっても可愛らしいうみねこたちですが、この時期は痛々しい姿も。
おそらくオス達でしょう。縄張りを守るために激しい争いがあちらこちらで観られます。
普段は可愛らしいうみねこが、この時ばかりは強く感じられます。
お互いに噛みつき合う姿から、自然界に生きる厳しさを感じます。
うみねこの戦いはとても激しく、見ていると目を覆いたくなるような場面も。
もうやめて!と叫びたくなります。
流血することもあり、仲裁に入りたくなってしまうほど。
これも、自然の摂理なんですね・・・。
巣作り
この時期は、うみねこ達が草原で地面をつっつく姿も見られるようです。
何をしているのかな?とよーく観察していると、どうやら巣を作るための材料を探している様子。
せっせせっせと草を集める姿がなんとも可愛らしいです。
”愛の巣”に帰ると、奥さんが待っているようです。
調達してきた枯れ草を足して、巣を補強している様子。
求愛
”シングル”のうみねこ達は、必死に相手を探しているようです。
お目当の相手が見つかると、求愛行動を始めます。
メスの上にオスが乗っかって、オスが羽をばたつかせ、声を上げながら求愛します。
メスは・・・それはそれは静かで冷静なご様子。きっとこのうみねこの夫婦は、奥さんの方が強いんでしょうね。
そして、産卵♪
縄張り争いや、巣作り、そして求愛などを経て、やっと生まれる卵。
鶏の卵と同じくらいの大きさで、茶色っぽいまだら模様です。
卵が生まれると、オスとメスが交代交代で卵を温めます。
見つめあって交代する姿は、夫婦間の愛を感じる瞬間です。
しっかり、自分の夫、自分の妻を認識しているんですね。
ヒナの誕生は6月ごろ
今回は、うみねこたちの生活の営みの様子をご覧いただきました。
うみねこたち一羽一羽にもちゃんと性格があって、人間にとても慣れているうみねこもいれば、少し近づいただけで大きな声を上げて威嚇してくるうみねこもいます。
6月にはヒナが生まれ、7月に巣立ち、そして8月上旬には蕪島を後にします。
白くて可愛らしいうみねこの一生懸命な姿に、ちょっと感動した休日でした。
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